MENU

    漫画:SPY×FAMILYのレビュー・感想

    漫画:SPY×FAMILYのレビュー・感想

    あらすじ

    『SPY×FAMILY』は、一流のスパイ「黄昏(コードネーム)」が名門校に潜入する任務を帯びて、偽の家族を作ることから始まるコメディ漫画です。任務遂行のため、彼は偶然出会った心を読む超能力者の少女を養女にし、「アーニャ」と名付けます。さらに、家族のふりを完全なものにするため、彼は知らず知らずのうちにプロの暗殺者である女性「ヨル」と結婚します。彼ら三人はそれぞれの秘密を隠しながら、名門校の入学試験や日常生活を通じて様々な困難に立ち向かいます。この偽りの家族が織りなす、受験戦争と国際的な危機の中での奮闘を描いた作品は、家族の絆とそれぞれの成長をユーモラスにかつ温かく描き出しています。

    作者:遠藤達哉

    目次

    漫画:SPY×FAMILYのレビュー・感想

    ギャグ漫画が問いかける、家族とは何か

    アーニャをはじめとする愉快な登場人物、突拍子もない非現実的なアクションなど、ギャグ漫画として笑える要素がとても多いです。アーニャやボンドの特殊能力は、誰しも一度は欲しいと願ったことのある能力ではないでしょうか?
    その一方で、家族とは何かを考えさせられる漫画でもあります。血のつながりさえあれば家族といえるのか、相手を思いやり時には自分やミッションを犠牲にしても守りたいと思えることが家族なのか。彼らほど壮絶な人生を生きてはいませんが、家族の大切さを考えさせられる漫画です。

    かりそめだらけの世界

    本来の目的は諜報活動で隣国のスパイである黄昏。主人公のアーニャも母役の殺し屋ヨルも所詮かりそめにしか過ぎないのですが、3人と愛犬ボンドが家族という設定で、ロイド(黄昏)の任務遂行をサポートしていきながら真の家族になっていきます。そんな中でさり気なくやっぱり戦争は良くないよね、とか家族の絆ってやっぱり必要だよね、というメッセージを発してくれているのがいいと思います。また今のところこの作品の主要人物に単なる悪者は存在していません。それぞれの立場の中で懸命に勇気を持って生きているのがわかります。また敢えて古いヨーロッパを描くことで、読者のノスタルジーを引き出し、少し懐かしい気持ちにさせてくれます。作品としての成功はアーニャの愛らしさにあると思いますが、今のご時世かりそめだらけの世界。その中で生きる人間達。そんな日常の私達に前向きな気持ちと勇気を与えてくれる作品だと思います。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!
    目次