あらすじ
『鍋に弾丸を受けながら』は、世界の治安の悪い地域を旅する美少女(?)が主人公のユニークなグルメリポートコミックです。彼女は50000点の美味を求め、危険を顧みずに各地の怪しげながらも魅力的な料理を探求します。この物語は、ノンフィクション要素を取り入れつつ、カオスとハードなグルメ体験を織り交ぜて展開されます。
主人公は各地の危険地帯に足を踏み入れ、地元の人々との交流を通じて現地の文化や食文化を深く探ります。彼女の冒険はただの食事以上のもので、それぞれの地域が直面している社会的な問題や、食べ物と地域の安全性との間の複雑な関係を浮き彫りにします。
この漫画は、ただ美味しい料理を紹介するだけでなく、食と地域の文化、そしてそれが直面するリアルな危険とどう向き合うかを描いています。主人公の果敢な挑戦が、読者に新たな視点と深い感動を与えるでしょう。
原作:青木潤太朗
作画:森山慎
漫画:鍋に弾丸を受けながらのレビュー・感想
5万点と20点の美味しさに出会う旅
作者の脳の事情で(見た目)美少女だけの作品であるため勘違いする人もいるかもしれませんが、世界の味覚を題材にしたほぼノンフィクションルポ作品です。「治安の悪い場所・危険なで場所の料理は美味しい」といった発想のもと、世界各地へ出かけて趣味を楽しみながらその土地で出会った食べ物について描かれています。メキシカンマフィアの伝統的な焼き肉をはじめ、アマゾンでしか飲むことができないフルーツジュースや靴が汚れるのを覚悟しても食べたいイタリアンビーフなど、美味しそうな描写に目を奪われました。実際に食べてみたい人向けにレシピもあるため、日本人がまだ知らない料理を知りたい人向けです。単純に世界を旅行した人の旅行記として読むのも楽しいと思います。
世界の危険な地域での5万点の料理
原作者の視点に基づいた海外のグルメを堪能できる作品です。海外の現地でなければ味わえないグルメの情報やレビューを描いた作品ですが、1個食べたら糖尿病一直線の果物など、どうやっても危険極まりない物が圧倒的に多く、生命って儚いからこそおいしく感じられるのかもしれないと伝わってきます。外見美少女しか出てこない部分や中の人がほぼ男性という部分は好みが分かれますが、国内で働いている人はあまり知りうることのないグルメや文化を知るチャンスを得られる作品です。特にこの作者とは味の好みが合わないから、読んでいて知らない知識を得られて楽しいと思います。