あらすじ
『千鳥高校』の強面で怖がられがちな紬凛太郎と、お嬢様校『桔梗学園』に通う和栗薫子の青春学園ストーリーです。凛太郎は、常に怖いというレッテルを貼られ、人と心を通わせることを諦めてきましたが、そんな彼の前に現れたのが、芯が強く、噂に惑わされない薫子でした。薫子は人を見た目で判断せず、周囲が気にする学校間の対立にも無関心で、初めて会ったときから凛太郎に好意を寄せます。しかし、自己評価の低い凛太郎は、すぐにはその好意に気づかず、二人の関係はゆっくりと進展していきます。
薫子は小柄で、食べることが大好きで、食べる姿で周囲を癒す存在です。表情が豊かで、照れたり笑ったりする姿がとても魅力的。また「ありがとう」や「ごめんなさい」が自然に言える素直な女性で、人を噂や外見で判断しないしっかりとした考えを持っています。ある日、不良に腕を掴まれた際にも、凛太郎を悪く言われたことに対して「相手を知ろうともせず、噂だけで決めつけるのは不愉快です」と、物怖じせずに自分の意見をはっきりと伝えます。このように強く優しい薫子と、彼女に心を少しずつ開いていく凛太郎の甘酸っぱい関係が、物語の中心となって展開されていきます。
作者:三香見サカ
薫る花は凛と咲くのレビュー・感想
この世には優しい人しかいない!
この作品を読んでいると、この世の中には優しい人しか居ないのではないだろうか?そんな錯覚におちいります。実際にはそんな事はないのだけど、そんな優しい気持ちにさせられる作品です。最初読んだ時、ビックリしました。だって、登場人物、ホントに良い奴しか居ないんだもの。ちなみに読み始めようと思ったきっかけはパラ読みしてる時に目にした薫子のビッグスマイルです。とても真っ直ぐな笑顔でそのまま作品に引き込まれました。読み進めていくうちに今度は最初ドギツイと感じていた昴の誠実な優しさにハマりました。作中に出てくる子たちは基本的にみんな良い子なので幸せになってもらいたいです。