あらすじ
徳島から上京してきた中村華子は、横浜の関帝廟を訪れた際に「村一番の料理人になる」という夢を持っていたことから、楊貴妃の幽霊と行動を共にするようになる。華子は大手中華レストラン・満点大飯店で働くが、下働きばかりで料理をする機会がなく、日々の悩みを抱えていた。そんな中、楊貴妃の導きで、老夫婦が営む小さな中華料理屋・上海亭に足を運ぶ。引退を考えていた主人は華子の腕を見込んで、厨房と鍋を貸し、華子は昼休みの間だけ上海亭でチャーハンを作ることになる。
華子の明るい性格と、創造力にあふれたチャーハンは多くの人々の心をつかみ、上海亭は大繁盛する。やがて、華子は上海亭に野菜を卸していた農家の斎藤康彦と結婚し、公私ともに充実した生活を送るようになる。しかし、レシピ泥棒の有田の暗躍や、上海亭で働いていることが満点大飯店のオーナーに知られてしまい、華子は満点大飯店を辞めることを決意する。最終的に華子は上海亭の専属料理人として腕を振るい、新たな道を進んでいく。
原作：西ゆうじ
作画：ひきの真二
華中華のレビュー・感想
読むとお腹が減る作品
横浜中華街で見習い料理人として働くハナちゃんが主人公の漫画です。ハナちゃんはひょんなことから小さな中華料理屋でチャーハン作りを担うようになるのですが、このチャーハンがとにかく美味しそうに描かれていました。季節ごとに新メニューを提供するために、食材を変えたり、シーズンイベントに合わせたレシピを考案したりと、とにかく多くの種類のチャーハンが登場します。巻末にはハナちゃんが作ったチャーハンのレシピが掲載されており、真似して作ることもできます。実際にいくつか作ってみましたが、どれも美味しくて感激でした。個人的には「黄金チャーハン」と「納豆チャーハン」が好きです。ハナちゃんの奮闘ぶりにも元気づけられる素敵な漫画でした。