あらすじ
夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟で謎の男・ココペリに出会う。彼は「自分の作ったゲームをしないか」と子供たちに提案。そのゲームとは、彼らが無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守るという内容だった。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、これがただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結んでしまう。
しかし、ゲームが始まると黒い巨大ロボットと敵が現れ、口の悪いマスコット・コエムシも登場。子供たちはロボットのコックピットに転送され、ココペリとコエムシが待ち構える中、最初の戦いが始まる。彼らが操縦する黒いロボット「ジアース」の戦いが進むにつれ、子供たちはゲームが単なる遊びではなく、現実であり、重大な代償を伴うものであることに気付き始める。ゲームの真の意味が徐々に明らかになり、彼らは残酷な現実に直面することになる。
作者:鬼頭莫宏
目次
ぼくらの。のレビュー・感想
生きること死ぬことを見つめたい
少年少女達がロボットを操り、謎の敵を倒す物語。子供達はロボットを駆使して戦う対価として、自分の命を散らしていきます。しかしそれらの設定はあくまでもオマケであり「もし自分が今日か明日かに命を落とす事になった時どうするか。」身近に迫る死を通して生きる意味を問い直すと言う事が物語の主題であると言えると思います。それぞれが自分が戦う順番が近づいてきた時、残された時間をどう使うのか。一人一人が主人公であり、確実に近づく死への恐怖を感じながら生きる事や命について真剣に考える姿には胸を打たれてしまいます。